2013年03月18日

老将軍の最後

老将軍とは、20年余り可愛がって頂いた老経営者だ。
幼い頃、神童と呼ばれ、大将になろうと志を立てた。
陸軍幼年学校、陸軍士官学校と日本帝国陸軍のエリートコースを歩き、
中国戦線に従軍、戦っては無敗を誇り、10倍20倍の兵力の中国軍、ソ連軍と対峙
奇跡と言われる様な勝ち方を続け、一人の部下も失う事なく、終戦とともに日本に帰還。
しかし、優秀な職業軍人であることが仇となり、公職を追放された為、
自分で創業をして、一代で世界に雄飛する企業をつくりあげた。
90年余りの人生を終え先月黄泉の国に旅立っていった。
残された遺書には、派手な葬儀を嫌い質素に身内のみの葬儀とし、
生前用意していた墓に納骨する様にと書かれていた。
それらの理由は、まだ戦争言って異国で亡くなって日本に戻れていない何万という魂に
申し訳けが立たないという事と、戦後日本の国をたてなおす事に努力をしたが、
その結果、金の為に国を売るような国会議員や官僚どもを生んでしまった事を、
亡くなった戦友に申し訳けが無いという事であった。
この方が口にしていた事は常に「何がこの国のために一番良いか」という意識だった。
一言でいうと国家観という事だろう。
日本の国のために戦った最後の人だろうと思う。
だから最後は、老経営者というより日本の国を守ろうとした最後の将軍と言ったほうが
相応しい。
老将軍に敬礼 そして 拝



Posted by 昔のシステムエンジニア at 11:00│Comments(0)日記
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