2014年05月15日

成果主義

一時期日本の多くの企業では成果主義で人を管理する事が流行った。
能力に応じて階級や給与が変わってくる。
能力が無いとした人は簡単にリストラする。
特にITの業界は、それが甚だしく鬱病になり辞めていく人材も多くいた。
今でも人材派遣でIT業界でやっている会社では、
ブラック企業と言える企業がある。
主に大企業で下請け企業に対して、優秀な人間安く供給せよ、
そして多くの人を使うだけ使いすりつぶして返してくる。
しかし、今はブラックだと言われた企業は、ことごとく企業業績が悪く
赤字を計上している。
それでも、人材を育てようとしない企業もあるが、
もうそういう企業は未来がないと気づくべきだ。
一段高いところから、人を値踏みする様な人事管理は賞味期限が切れたものだ。
成果主義では人は息が切れる。長く仕事を全う出来ないものだ。
私などは若い時は、成果主義こそやりやすいと思っていた。
特に能力もないくせに、
新人の私の何倍の給料をとっている管理職は敵に思えた。
しかし、ある大企業の人事の仕事を担当したとき、
その企業の人事評価に驚いた。
私が舌を巻くほどの能力を持った人の人事評価は低く。
いつも仕事が遅く上司に叱られている人の評価が高いのだ。
私は首をひねり担当部長の質問をしたのだが、それは組織の論理だという。
仕事が出来る彼は個人プレーが多く、個人としては有能なのだが、
チームの脚を引っ張り、結果、全体の成果を下げてしまう。
仕事が遅くいつも怒られている彼は、その会社には珍しい高卒で、
同期入社では年が若い。
その会社は実は有名な銀行で、エリートばかりが集まる。
エリートは打たれ弱い。
彼が代わりに叱られ役をやる事で、
脆いエリート新入社員のエスケープゴードになっているというのだ。
彼もそれを理解して、あえてその役割をしているのだ。
ことほど左様に、机上の数字には現れな事が組織ではあるのだ。
どんな優秀な人間でもミスはある。
人間は機械ではないのだ、バッファがや遊びの無い組織は長持ちしないのだ。
目先の利益のみに視点を置いたグローバル企業の行きゆく先は、
すべての人に居心地の悪い組織。
「そして誰もいなくなった。」組織だろう。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:57│Comments(0)日記
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