2014年08月11日

内向きの日本社会

テレビを見ていたら、評論家が海外に留学している日本人の少なさを
批判して日本人全体が内向きになった、将来が心配だと言っている。
しかし、20年間のデフレを経験した日本社会がどうしたら外向きになるのだろう。
例えば、ハーバードに留学するには、年間600万円の自費が必要だという。
入学試験をパスしても、その経費をどうやって捻出する事ができるというのだろう。
無論奨学金制度というものもあるが、現在、東大に入るのは家庭教師と塾を含め
親の収入と、ほぼ比例している。
つまりは、貧乏人の努力とは遠い所に奨学金があるという事だ。
年間にかかる費用は、MITや他の有名大学はほぼ同じだというのだ。
私も毎年大卒の子達をおしえているが、ほとんどの人間が奨学金という名の
進学ローンの借金を背負っている。300万程度は普通である様だ。
当然生活費の為のアルバイトもしている。
この様な状況で気軽に海外に留学せよというのだろうか。
中國・韓国の留学生が増えているというが、彼らはほとんど自費留学だ。
しかも中國人留学生は教授から単位を平気で金で買おうとしているというのだ。
日本も確かにバブルの時は外向きだった。
グローバル化に対して、世界に何ができるか、というテーマでいたが、
そのグローバル化がもたらしたものは、働く人の賃金低下と、仕事の海外流出だ。
そして強い者勝ちの社会だ。
今の若者は、車は欲しがらない。必要なら軽でいいという。
家電などはポイントをせっせと貯めてそろえる。
平和で普通の家庭を作りたいという。しごくまともなものだ。
圧迫面接でいじめぬから、正社員の仕事を守り抜こうとしている。
デフレから脱却するかと思ったら、消費税増税、電気代高騰、ガソリン代高騰、
高速の割引解消。
結局デフレがひどくなっていく。日本社会が身を守ろうと内向きになるのは
しごく当然だ。
あの評論家どもは、どこからの目線で話しているのだろうか。
自分達は勝ち組目線なのだろうか・・・。どこかおかしい。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:22│Comments(0)日記
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