2015年02月19日

日本のモノづくり復活

パナソニックやシャープそして日産なども、
海外に出ていた工場を日本に戻すという。
基本的には結構な事だ。
80円というとてつもない円高の中で輸出企業が成り立たなくなった以上、
海外に出ていく事は、仕方なかったかも知れない。
しかし、戻って来たからと言って、
直ぐ日本のモノづくりが復活する訳ではない。
リストラされた何十万人の職が復帰する訳でもないく、
誰でもすぐ戦力になる訳ではない。
技術者や熟練工を育てる時間や手間、そしてなにより、
経営陣がリストラした従業員との信頼関係が築けるかという問題だ。
リストラされた人の多くは、家族を持ち、家のローンも持っていた。
リストラされた事により塗炭の苦しみを味わった人や、その家族にしてみれば、
はいそうですか、でもないだろう。
一度失った信頼を取り戻す決意が経営者には必要になるだろう。
特に中小企業は、それでなくとも来てくれる人は少ないのに、
いい気にないなって雇ってやっている気分でいると、
裸の王様になりかねない。
かの松下幸之助が大事業家になったターニングポイントがある。
それは昭和恐慌の時、周りの反対を抑えて、
200人の従業員の一人の首を切らなかったからである。
その時、幸之助が言ったのは、
これだけの熟練者を育てるにはどれだけじかんが掛かる事か、
景気が回復した時に育てるのでは遅い、とっても間に合わないと、そう言った。
そして昭和恐慌が終わる頃には、500人の会社に、
その後の10年で1万人の企業になっていった。
パナソニックは別企業になった様だが、中小企業には大いに参考になる。
4半期で株主に評価される訳でなし、活かすも殺すも自分次第。
つまり正念場、少し遅れでも頑張る時。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:36│Comments(0)中小企業
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