2020年05月02日

情の決断、理の決断

亡き師匠から学んだ事は多くあるのだが、
その中に情の決断と理の決断の事を思い出した。
それは起業家としての心構えの事だ。
一言で言えば、大きな決断は理で行え、
些細な決断は情で行えという事だ。
例えば、部下が失敗するとする、
叱れねばならない立場の人間として、
多くの人の前で叱り飛ばせば、その人はリーダーの能力は無い。
失敗は失敗としても、部下の人格を否定しては恨みを買うだけだ。
少なくとも、本人の人格を否定してはいけないと言うのが基本だ。
かと言って、難しいからと言って叱らないというのは、
それは遥かに問題だ。
如何に上手く叱るか、それが上司の基本能力だという事だろう。
別の言い方では、決断は理でするのだが、情を常に添えろというのが
師匠の教えなのだ。
しかし、師匠の孫が師匠について説明しているのを聞くと、
比率で言えば、情で7割、理で3割でと言っていた。
最初は?と思ったが、なるほどと思ったのだが、
職業軍人の将校だった師匠は、部下(の様なもの)の我々に向かっては、
将校の心がけを説いたのだろう。
しかし、孫が目の中に入れとも痛くない事が、手に取るほど判る師匠は、
孫に情が7割というのは、師匠のお爺ちゃんとしての可愛い面を見た様で、
何とも微笑ましいと思ったものだ。
しかし、私の人生に役に立ったと思えるのは、
師匠が私の教えてくれた言葉だ。
嫌われても、筋が通せなけければリーダーと資質でないと、
肝に銘じている。
しかし、常に師匠は言葉には情を添えて居た。
それは、なかなか真似できない。
師匠は強面なのだが、情に細やか人であった。
その笑顔の明るさは、こちらの心まで明るくなる。
人格の差なんだろうなぁ。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 14:26│Comments(0)日記
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情の決断、理の決断
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