2022年01月04日

貨幣経済より米経済

今現在は、貨幣経済で貧富の差は広がりつつある。
なので政府がもう一度金を市中にバラまこうという政策が
真剣に語られている。これは冨が偏る事の弊害を
人類は知っているという事だ。
何時の時代にも貨幣を集める事のみに執念を燃やす人間が居て
其の為に大多数の人が飢えや貧困で苦しんで来た。
それに対して古い日本人は、面白い結論を出して来たのだ。
米経済である、つまり貨幣より米を経済の主流に置いたのだ。
江戸時代の武士・殿様も、その経済力は石高で示されて居て、
その量の米を頂いて生活をしていた。
勿論、後の方では、その米を商人に換金させ貨幣で生活をしていたのだが
元々、米は保存が効くが普通でせいぜい3年という所だ。
つまり多くの米があるからと言っても資産家というべきではない。
米を多くの人に配り、部下を養ってこその殿様という事になる。
何故そうなったか、貨幣経済が発達していなかったという人が居るが
戦国時代以前から大阪などでは貨幣経済は発達していた。
それを徳川幕府が米経済の方向に持ってきたのだ。
貨幣経済の欠点は、それを貯め込む人が出てくる事だ。
勿論、質素倹約は良い事なのだが、市中の貨幣が回らなくなると
経済弱者は飢えや貧困に苦しむ事になる。
それを出さない為にも米を配り、
多くの人に配る事で社会の安定を図ったのだ。
江戸っ子が宵越しの金を持たなくとも生きて行けたのは
米経済に依るところも多かったと思う。
現在は、江戸時代より本当に発達しているのだろうか、
慌てて金をバラまくなら、最初から貨幣に依らない経済を考えられた
江戸時代の日本人の方が賢い気がする。
だから江戸庶民は人情があつかったのではないだろうか。
一人で富むより皆で富む方が良い。
こんな判りやすい正義が何で出来ぬのか。
子供達に説明できない事は止めたいものだ。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:18│Comments(0)日記
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