2011年10月19日

おめえインテリだな

寅さんのセリフでよく出てくる。
難しい事を難しい顔をして、こねくり回して話をする登場人物に、発する。
寅さん映画では、医者、学者、人間国宝クラスの芸術家、などという人達が出てくる。
この人達は社会的には、優れていると言われていながら、案外一般庶民並みに、
場合によっては、それ以下の状況で苦しんでいる。
社会での成功と人間性とのギャップなどを良く描いていいる。
戦後民主主義教育で、知識階級と呼ばれている人達は左傾化して行った。
権力に反発して苦しんでいる顔をしなければ、インテリではないという風潮もあり、
アンポハンタイ、などと私らも言ったものだ。
しかし、その世代も自分たちの既得権にアグラをかくようになり、
自分達が、その権利を守ろうとしていて、権力そのものになっていった。
寅さん映画は70年代、60年代の激しい安保闘争の後のインテリ達の無力感やら
反省やら、そんな時代の雰囲気が映画の中に流れている。
そういう意味では、現代より、もっと論点が明快で解り安い時代だった。
そう思うと、随分人の心が劣化した時代になったものだ。
今はフーテンなどは、生きられない。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:12│Comments(0)日記
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おめえインテリだな
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