2011年10月28日

下町人情

寅さん映画で、お約束の場面がある。
江戸川河川敷の堤防を歩いて居て、そこで野球やらゴルフの練習をしている人を見る寅さん。
そして、飛んできたボールを返してやるつもりで、トンデモない方向へ・・・
小さな親切、大きなお世話という場面である。
関西の吉本宜しくドタバタ劇が展開して、そしてメインのストーリィへ。
落語でいう「つかみ」という世界だろう。
ビール片手に、その場面を見ながら、やれ来た来たと思う。
青い空、緑の江戸川土手、矢切の渡し、そのようなスパイスで味付けされた前菜で、
お約束がはじまる。
東京の下町が今よりずっと貧しかった頃。
休みと言えば、河川敷で野球をやったり、恋人同士は腰をおろし愛を語らう。
人と人との心の距離が近かった頃。
日本人は繁栄を通じて、こんなモノを失ったのかもそれない。
世界の環境が厳しくならばなるほど、むしろ失ったモノを取り戻せるチャンスかもしれない。
下町人情の世界は、弱い庶民が肩寄せ合って生きてきた文化遺産というべきだろう。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:33│Comments(0)日記
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