2012年09月04日

シャープから学ぶ

シャープが経営で迷走をしているが、何故そうなったのかを考える事が
経営を考える上で良い教訓になる。
直接の原因は、数千億を投じて作った堺工場の失敗だろう。
では何故、堺工場を作ったのだろう。経営戦略本に「選択と集中」とある。
企業は最も強い武器となる製品に集中投資をすると、最大利益を生むというのである。
シャープのの経営陣はそれに飛びついたのだろう。
液晶を開発したのはシャープだ、しかも技術では他社を引き離している。
だからそこに資源を集中すべきだ。と、
こんな所に日本人の致命的戦略音痴の弱点がある。
選択と集中には多くの弱点がある。
その最たるものが一発勝負だ。弱小企業が大企業とバッティングした時、
小出しの投資や総花の投資では力負けする。だから捨て身で集中と選択で退路を断つ。
だからシャープの様な大企業が、そんなリスクを取る事自体おかしい。
もう一つの問題は、選択と集中は株主から圧力がかかり短期利益を挙げたがる事から
言われる事が多い。本当に未来を見据えた企業が選ぶべき戦略かどうかだ。
このように投資のタイミングは非常に難しい。
松下幸之助や稲森和夫が常に自問自答したのは、「動機善なりや、私心なかりしか」
心にすきがあるとこのような間違った戦略を選ぶ。
それを戒めたからこそ企業が存続している。今の家電の経営者の何割が出来ているのか、
まさか無事退職金を貰って自分だけ助かれば、などと考えていると間違えるのだろう。



Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:54│Comments(0)日記
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