2015年08月10日

シンガポールの憂鬱

ほんの数年前までは、経済的にシンガポールを
理想の国家と見ていた人も多かった。
確かに一人あたりGDPが世界一だとか、お金持ちの国家だとか、
今でも金さえあれば、天国とも言われている。
シンガポールは、バックは西側資本で、運営は華僑の
典型的なグローバル経済適応型の身分社会である。
住民は、金持ちで資産家の住民と安い給与で単純作業を行う
経済奴隷のアジア人の住人という構図だ。
グローバル社会の最先端を行き、
成功者は資産家としてシンガポールに住みたいのだろう。
はっきり言えば、グローバル経済を提唱する人達のモデル展示場なのだ。
そのシンガポールが、住みやすい国最下位だという。
成果主義が行き届いており、成果が出なければ、直ぐリストラ。
どんな優秀な人材であっても永遠不滅に成果を出す事など有り得ない。
いつかは息が切れてしまうものだ。
目の前に人参をぶら下げられて行う仕事の限界だろう。
休みにテレビを付けっぱなしでウトウトしていたら、
日本の職人が作った器具を愛用する
世界の人達から感謝の言葉が来る番組をやっていた。
職人の皆さんは本当に嬉しそうに、若者に技術を伝えようとしていた。
5年10年と修行と練磨、そして30年40年の成果の道具。
これが人間の生き方だろう。
金でつられ、資産を作り後の世代に残しても、
インフレや経済危機が来れば一晩で消えてしまう。
それより人に喜ばれる技術を身に付けさせる
という資産を渡したほうが成功j者ではないかと思うが。
貧乏人の僻みかなぁ。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:38Comments(0)日記