2015年01月14日

焼畑ビジネス

最近、焼畑ビジネスという言葉をよく聞く。
それこそグローバル企業が行う四半期決算の成果のみで
経営者を評価する状況から生まれた言葉なのではないだろうか。
いつからか会社は株主のものという事になった。
この株主の多くは、昨日株を買った人たちであり、
明日売る可能性のある株主なのだ。
だから優秀な社員、社長ですら引き抜きの対象であって、
リストラの対象でもある。
つまりは、稼げるだけ稼いで配当を貰えば、株式を転売すればいい。
その企業や仕事に愛情や責任がある訳ではない。
ただ、ただ、配当欲しさなのだ。
企業は儲かるまでには多くの投資が必要だ。
そして、儲かり始めたら次の投資を考えるのがマトモな企業なのだ。
企業は、本当は多くの人達に守られて生きている。
経営者、従業員、地域社会、お客様、取引先、最後に株主も入るのだ。
そういう環境・土壌があってこその企業なのだ。
そうして育てられた事を忘れ、利益のみを吸い上げる企業は、
周りの人達に迷惑をかけながら、
次第にその資源を食い荒らされてしまうのだ。
そしてぺんぺん草も生えない土壌に企業が置かれた時、
ボロボロと赤字を垂れ流す様になるのだ。
外資に買収された企業にそんな企業は多くある。
元々普通の日本人と他の国の人間には仕事に対する考えが違う。
日本では昔から継続する事が大きな目的の一つだった。
先祖伝来を子々孫々に。
だから田畑が痩せて作物が取れない様な土地を子孫に残さなかった。
できる限り肥沃にして孫子(まごこ)のためとしたのだ。
企業も同じ、人を育て地域に奉仕し、顧客を喜ばして、
次の世代の者たちに資産を残す事なのだ。
最近、マクドナルドが失点を重ねる理由はそれなのでないだろうか。
同じ理由で日産は天下がとれないと思う。
ゴーンがやった事は焼畑そのものだ。
工場や土地を叩き売って、
その工場や土地を買うために稼いできた人達をリストラして、
そして出てきた利益の源泉は誰がかせいだ。
それはブラジル生まれのフランス人ではなかろう。
  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 13:17Comments(0)経済