2014年02月19日

経済合理性

20年の不況の中で、安価とか経済合理性をとことん追求してきて、
なんとか企業を維持している中小企業も多い。
選択と集中、自分の得意分野に集中して無駄を無くし、生産性を上げようというものだ。
確かに企業家である以上は利益追求であるから、
その通りなのだが、ただし、それだけにフォーカスして突き詰めると、
おかしな社会になる。
例えば災害の時、企業はどうあるべきかという事だ。
震災の時、自社の利益より公共のために利益を度外視した企業があった。
その時、一番喜んだのが、ほかならぬ、そこの社員さんだ。
自分の会社が誇らしく、自分の仕事に誇りを持ったのだ。
今回雪の中でパンを配ったパン会社の車も、経営陣がその様な教育をしているのだろう。
中には、どうせ賞味期限が切れるのだから、点数稼ぎだという人もいたが、
それでも困っている人のためになれば、いくらでも宣伝していい。
企業は公器という面があり、どの企業も社会のお世話になっている。
だから、社会そのものにお返しすべきだという事だろう。
亡くなった我が師匠は、戦後日本人が金の亡者になり、
自分達は本当の復興が出来なかったと言ったが、
東北の震災の時の、真面目に働く多くの人々を見て、
「この国も正気になった。」と呟いた。
安倍さんが戦後レジュームからの脱却というが、
日本人が公(おおやけ)とために、という事が普通に言える社会になる事こそが
その答えだと、つくづく思った。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:49Comments(0)日記