2015年10月24日
理系の心得
最近ある人から、システムエンジニアというのは理系ですかと聞かれた。
社内の理系を自負する者は、理系ですと答え。
文系を自負する者は首をかしげた。
私は暫く考えて、多分文系の方が近い、と答えた。
理系と呼ばれる人間は、プログラムに取り付くのは早い。
確かに数学の論理解に近い。文系と呼ばれる人は恐れをなして逃げる。
だがしかし、プログラムを作れるというのは、私に言わせれば、
プロレーサーになるのに免許を取りに教習所に通った程度の事である。
客は、こういう論理のこういうロジックのプログラムを欲しい、とは言わないのだ。
これが出来るシステムが欲しいというだけなのだ。
その時に、システム自体への知識・学習・経験が無ければ、要望すら理解できない。
つまりは、販売管理・財務管理・生産管理などのシステムを作るには、
そこには、ある程度の知識がなければ、通用しないのである。
良いプログラムは、良くシステムを理解しなければ無理なのだ。
私が好きな先生がいた。
20歳以上年の離れた先生と、良く酒を飲んでは、話をしたものだ。
先生は大正の一桁生まれ、ロボットの世界的権威の博士で、
戦前の京大の工学部を出た。
語学が堪能な人で英語とドイツ語は、論文をそれで書き発表していた。
あるとき先生に大学では、どんな学問が主だったのかを聞いた。
理数系の理論はどこまで戦前は、いっていたのかと思ったのだ。
そしたら笑われた。
微積分や応用数学の理論などは、高校時代で終わった。
当時の帝大は、エリートを作る事が目的なのだ。
数学程度の学問は自分の趣味で進めろと、
そして、大学生はエリートに相応しい人間としての品格を作る努力をしたと言った。
デカンショである。デカルト、カント、ショウペンハウェルなどの哲学。
論理学、そして人間学である。
先生は当時からロボットに興味があるので、解剖学、骨格学、心理学、
そして、ダンスや演劇。
それらが出来て初めて理系であると言った。
そして、多くのロボットを世に出した。
流石に世界の3本の指に入る研究者だと思う。
だからこそ、理系などと算数レベルが解る程度で、
システムエンジニアとは、100年早いぞ・・・
天の上から先生の笑い声が聞こえた。
背がスラリと高く、背筋が伸びスーツが似う。
真っ白な髪をして、いたずらっぽい目が、銀のメガネの後ろで細めている。
先生、かっこいー・・・!
社内の理系を自負する者は、理系ですと答え。
文系を自負する者は首をかしげた。
私は暫く考えて、多分文系の方が近い、と答えた。
理系と呼ばれる人間は、プログラムに取り付くのは早い。
確かに数学の論理解に近い。文系と呼ばれる人は恐れをなして逃げる。
だがしかし、プログラムを作れるというのは、私に言わせれば、
プロレーサーになるのに免許を取りに教習所に通った程度の事である。
客は、こういう論理のこういうロジックのプログラムを欲しい、とは言わないのだ。
これが出来るシステムが欲しいというだけなのだ。
その時に、システム自体への知識・学習・経験が無ければ、要望すら理解できない。
つまりは、販売管理・財務管理・生産管理などのシステムを作るには、
そこには、ある程度の知識がなければ、通用しないのである。
良いプログラムは、良くシステムを理解しなければ無理なのだ。
私が好きな先生がいた。
20歳以上年の離れた先生と、良く酒を飲んでは、話をしたものだ。
先生は大正の一桁生まれ、ロボットの世界的権威の博士で、
戦前の京大の工学部を出た。
語学が堪能な人で英語とドイツ語は、論文をそれで書き発表していた。
あるとき先生に大学では、どんな学問が主だったのかを聞いた。
理数系の理論はどこまで戦前は、いっていたのかと思ったのだ。
そしたら笑われた。
微積分や応用数学の理論などは、高校時代で終わった。
当時の帝大は、エリートを作る事が目的なのだ。
数学程度の学問は自分の趣味で進めろと、
そして、大学生はエリートに相応しい人間としての品格を作る努力をしたと言った。
デカンショである。デカルト、カント、ショウペンハウェルなどの哲学。
論理学、そして人間学である。
先生は当時からロボットに興味があるので、解剖学、骨格学、心理学、
そして、ダンスや演劇。
それらが出来て初めて理系であると言った。
そして、多くのロボットを世に出した。
流石に世界の3本の指に入る研究者だと思う。
だからこそ、理系などと算数レベルが解る程度で、
システムエンジニアとは、100年早いぞ・・・
天の上から先生の笑い声が聞こえた。
背がスラリと高く、背筋が伸びスーツが似う。
真っ白な髪をして、いたずらっぽい目が、銀のメガネの後ろで細めている。
先生、かっこいー・・・!