2016年07月15日

蝉時雨

今日の朝は蝉時雨の中を歩いて来た。
クマゼミが鳴く中を歩くと夏になった事を実感するものだ。
これほど土が見えなくなっているのに、ちゃんと生まれてちゃんと鳴く。
自然の営みが、なんと良いものか。
そういえば、家の窓の網戸に一匹の蝉。
開けっ放しの窓の外からこちらを見ていた。
羽化したばかりなのかと、そのままにしていたら昼から夜中まで、
ずっとこちらを見ている様な、それを見ていたら、
昨年亡くなったわが母、今年なくなったわが友。
まるで、そんな生活をしてるのかと見られている様な、懐かしい様な。
今まさにお盆、今日は静かに線香を焚き、
あちらの世界を思う日、生臭い話はまっぴらだ。
楽しい日々を思い、それを子供たちにも訪れる事を祈る日。
そして先祖に感謝の誠を伝える日。
蝉はあちらに世界と通じる電話の発信音。
ちゃんと出ておこう。
次の世代のために。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:02Comments(0)日記