2022年02月02日

石原慎太郎という時代

三島由紀夫が亡くなって50年が経った。
高校生だった私には理解が出来ず、
頭が良すぎる人は最後は変なのだと思い、麻雀に精を出していた。
彼が巨星だと判ったのは50歳を過ぎて、やっと理解した。
その三島由紀夫を論評していたのが石原慎太郎だった。
その論評を聞いて、流行作家だけにワザと過激な発言をして
受けを狙ったのかなと思って居た。
しかし、私も良い年になって過激に思った彼の発言を
素直に聞いたら、本気で国を思う良識である事が解って来た。
彼は非常にシャイな人間だと思う、それが為に裏返しとして
それを隠す為に過激な言い方をしているのだ、典型的な日本の男だ。
本音の所は芸術家であり高い理性を持った人物だったと思う。
三島由紀夫は、内向的にすべてを処理してしまったが、
石原慎太郎は、あくまでも現実の中に投げかけ、
日本人の知性に呼びかけ、ボロボロになるまで叫び続けた。
そして遂に永遠の眠りについた。
日本にとって大きな星で落ちた事は間違いない。
日本の戦後は彼で本当に終わったのかもしれない。
魂安かれ、惟神霊幸倍坐世(かんながらたまちはえませ)。
日本再興は道半ば、後に続く世代に全ては託された。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:48Comments(0)日記