2012年06月04日

オウム事件とは何だったのか

昨日オウム真理教事件の菊池直子が捕まった。
昨年末にも自首した元信者もいて、NHKでもオウム真理教事件の特集もした。
興味深く見てしまったが、18年経った今オウム事件とは何だったのかと思う。
松本智津夫という人間が狂気の世界に入っていったのは時代とも無関係ではないだろう。
この男と同年代に生まれた人間として、共感はしないが宗教に興味を持つという事は理解出来る。
十年ぐらい前に引越しの時、ダンボール2箱の処分した宗教本の中に松本が空中に浮いている
写真の本を見つけ驚いたのを覚えている。
このオウムが教団として大きくなった時代はバブル真っ盛りで、物質は有り余って居ても空虚さを
感じていた人も多かった。
それこそ第何期か知らないが宗教ブームと言った時だろう。
海外ではマリファナや大麻を使い簡単にトリップした時代に、オウムでは薬や、怪しい電気機器を
使い簡単に悟りの世界に行けるというものだった。
似たような教団はあるが、その過激さと途中から完全に狂ってしまった松本を見ていると、
あさま山荘事件を想起させる。
この事件はオウム事件の十年以上前なのだが、目的の為の手段が、だんだん狂って来て、
遂には殺人集団になってしまった、という事だろう。
物質文明が進むと精神が荒廃する良い例だろう。
先日ブータンの皇太子が日本に来て話題になったのだが、
多くの国民がブータンにどこか親しみを感じるのは、偶然ではあるまい。
欧米や中国などでは、ブータンは評価されないのだが、日本では、あれほど歓迎される。
オウム事件は、日本人が失いかけた精神の豊かさを高い代償を払って取り戻そうとした
事件だった気がする。
  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:02Comments(0)日記