2016年09月16日

日本人の時代

こち亀が終了するという。
子供の頃から漫画で育った私だが、
さすがに少年誌は30歳代以降は見ない。
ただ例外は、ジャンプのこち亀だ。
この発想力は見事だし、つい時間を忘れてしまう。
40年間これだけの内容を持った漫画を描き続けた作者は、
本当に尊敬に値する。
200巻に及ぶ単行本は、これからコレクションする事になるだろう。
このこち亀を考える時、私は良く寅さんとダブル。
映画と漫画の違いはあるが、やはり下町を舞台に、
人情豊かな市民達の中を舞台に展開していく。
ある面、競争社会からドロップアウトした人々を優しく受け止める場、
そんな日本人の豊かさを感じてきた。
寅さんは30年、こち亀は40年。
戦後の日本で忘れられがちな良さを、今の人に伝えてくれたものだ。
競争社会の中で体力勝負の不器用な生き方。
つい寅さんの名台詞が浮かんだ。
「おめえさしずめインテリだな」
頭でっかちで冷淡な人間に対する言葉だ。
こち亀が終わると、こういう言葉は次の世界に受け継ぐだろうか。
金持ちでエリートが悪を倒す。そんなアメリカンヒーローは、
お断りだ。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:16Comments(0)日記