2011年10月11日

ヘンリーフォードの憂鬱

ギリシャ危機からヨーロッパでは、銀行の倒産騒ぎになり、リーマンショックの二の舞か、
という状況になっている。
経済のグローバル化によって日本もただでは済まない状況だ。
国がいくら資金を市場に投入しても、経済が立ち直らない。そんな状況が世界を覆っている。
原因は金がダブついているのに投資先が無いという事だ。
別な言い方をすれば、経済を育てる投資をしたい投資家ではなく、手っ取り早く稼げる事を狙った
投資家ばかりになって、その人たちからすれば投資先が無いと言う事だ。
ヘンリーフォードは、自動車を安く大量に作った。そして、その利益で自社の社員の給与を上げた。
車の値段を下げ給与を上げて自社の社員が車に乗る夢を実現した。
つまり市場を自分で作ったのだ。それで最後に自社の利益をとった。
簡単に言えば、自社の社員を通じて、地域社会、そして国を富ませて行ったのだ。
今のアメリカの実業家はどうだろう。
ビジネスモデルを考えて、日本の優秀な部品を使い、中国の安い労働力で組み立て、
高い利益をあげれば、それを自社で吸い上げる。
これでは、アメリカの外の国民には利益が落ちない。日本のエコノミストもそれを良しとしている。
トヨタが日本国内で製品を作ろうとしているのは、このフォードの思想を継承しているからだ。
それを経済評論家は、おかしいという。
海外で部品を作らせたほうが儲かるという。ところで、その儲かるのは誰で、
なんの為に仕事をしているのだろうか。
ヘンリーフォードも松下幸之助も多くの人を貧困から救いたい。
だからいいものを安く世界に供給したいと思った。
彼らが今生きていたら何というだろう。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:02Comments(0)中小企業