2012年03月23日

格差社会

日本もいよいよ格差社会になって来ているが、今の若い人には、それが明確になっている。
大学を出て、役所や大企業に運良く就職出来た人は、
結婚して家を建てて子供を養う事が現実味がある事と捉えられているが、
そうではなく、大学を出ていても就職できずアルバイトやパートで過ごしてきた人達は、年収も
半分程度だし、特にキャリアらしいキャリアも無い。中卒、高卒はもっと酷い。
そういう人達には、結婚や家を建てる事などに現実感はない。
そして、そのまま30才代後半にでもなれば、よほどの事がない限り正社員の道は無いだろう。
もしこれが日本以外だったらスラムが出来て、犯罪がうなぎのぼりになるのだが、
この国に人達は平和主義者なので、ひきこもり、鬱病、自殺というような方法で、
社会から離れてしまう。
それで余り目立たないないのだが、気の毒な例が多くある。
ある大企業の労働組合の委員長と話した事があるが、彼も問題意識が高く、
その企業で働く、派遣社員さんやパート労働者さんを労働組合員にしようよ組合員に
働きかけても、ほとんどの人が賛成しないという事だ。
意見には賛成だが、自分の身を切りたく無い人が大半だという。
彼は、「同一労働、同一賃金」であるべきだという。
しかし、現実は違う、机を並べて同じ仕事をしていても、まったく待遇が違う。
それを見て、そのギャップで悩んでいた。
彼は誠実な人柄なので、苦しんでいるのだが、
実際に自分の子供達が就職出来ない時になれば、我が身に降りかかって来る。
という人が大半だろう。
今なら、まだ欧米ほど酷い格差社会にならないチャンスがあると思う。
今企業の経営者が考えなければならない事がそこにある気がする。
こういう事こそ、公務員や政治家には任せられない、
なぜなら自分の身を切る事がもっとも出来ない人達だから。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:18Comments(0)日記