2013年06月08日

ワタミは正しい

最近ワタミの渡邉 美樹社長がツイッター上で騒がれている。
折に触れては、彼の意見を読ませて貰っているが、正論だろうと思う。
別におかしくないので、ふ~ん、という感じだ。
しかし、彼が友人であり中小企業の社長なら、
「正論だけを振りかざしても誰も幸せにはならないぞ」というだろう。
私が思うのに、彼は正しい事をして成功してきた成功者だ。
そこには強い意志と目的意識がある。その成功する方法は正しい。
しかし、今や数万人の部下を持った組織のリーダーとしては頂けない。
私は日本と言う国はそういう国だろうと思う。
部下が数十人程度の規模の社長が、自分の成功話を自慢しながら経営を
やっていても、部下は心得ていて、
「まあ、しょうがないか」と言いながら、ついてきてくれる。
しかし、組織も大きくなり、より公の立場となると、発する言葉の意味は重くなる。
それに正論であると、部下は逃げ場がなくなる。
100%の人間はいない、ミスもするし失敗もする。
問題においては、頭ポリポリで許せる逃げ口が必要だ。
その時に、正論は厳しい仕打ちになる。
ある時、渡邉氏の若手社員の教育をビデオで見たが、
居酒屋の店長教育として良くある光景だと思った。
しかし、あれを一般的な社員教育とはものが違う。
今あの調子で部下に対しているとしたらブラック企業と言われるのかも知れない。
今ワタミに入社する人は居酒屋だと思っていなくて
安定した大企業だと思っている、そのギャップは大きいだろう。
私は居酒屋が悪いとは思っていない。むしろ大変な仕事で頭が下がる。
朝、8時9時から仕込みをはじめ、夕方から深夜まで酔っ払いの相手をする。
午前様で後始末をしてから一日が終わる。
身を粉にして働く事に馴れた人からは、8時間労働はヌルく見えるだろう。
しかし、それも適材適所として対処するのが日本企業の伝統だったはず。
松下幸之助や本田宗一郎は絶妙だった。
渡邉氏も熱い親父から、かわいいおっちゃんになれるのだろうか。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 12:38Comments(0)日記