2010年12月02日

人間の景色

司馬遼太郎が著作の中で「人間の景色がいい」という。
この言葉は、私が一番気に入ってる言葉だ。
たぶん西郷隆盛が勝ち目の無い西南戦争の大将に祀りあげられ、
なにも言わず最後の武士として腹を切ったときの事だろうと思う。
私が感じる人間の景色は少し違うかもしれない。
中学生の時、学習塾で、ある先生の授業を受けた。
老年と言える先生で、英語をドイツ語発音していてのを覚えている。
その先生は、背筋を伸ばし、いつも背広にネクタイ。
ワイシャツは、だいぶ古いものではあるのだが、毎日洗たくされ、アイロンが
されているのが解かる。常に真剣に話をされる。
この人を見たとき、常に真剣勝負、そして生徒をなめてない。
そして一年間それを通した。
後で別の先生が言っていたが、その先生は、定年退職をされた大学の先生との事。
その凛とした姿を思い出すとき、人間の景色という言葉を思い出す。
個人的に私は、ジャージで授業する教師は嫌いだ。
体育の教師ならわかるが、正装で正面から向き合わずに、
どうして規律や、尊敬を教えるのだろう。
学級崩壊は、そんな所が根っ子ではないだろうか。
子供は感受性がある、本当に真剣な相手は肌で解かる。
知識だけなら、パソコンで十分だと思うのだが。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:18Comments(1)日記