2012年08月31日

「らしさ」が大切

シャープの凋落が止まらない。ホンファイとの提携話も、足元を見られ守勢一方だ。
これからどうなる事だろう。技術力で世界に名を売ったシャープを知っているから寂しい限りだ。
シャープやソニーと言えば世界に冠たる開発型企業だ。
最前線で最高技術で勝負してきた企業なのだが、何故市場で負けたのだろう。
一つに考えられるのは、新技術が出てから大量生産が開始されるまでの期間が短いからだ。
最高の技術があっても、それを高い価格ののうちに大量に生産してこそ開発費をまかなうだけの利益が
生まれる。シャープもソニーもそれくらいの技術を持っていた。
しかし、大量生産を始めた時は、シャープの技術に及ばないまでも対して遜色がないサムスンなどの
製品にことごとく負けたのだ。
これは市場を見誤ったという事だが、経営判断が大甘であるという事だ。
シャープやソニーは開発型企業なのだ。それならそれらしく大量生産はホンファイの様な
生産に特化した所に任せればいい。そして自分たちは開発型企業らしく
新しい事をすれば良いし、創立者の早川さんもそういう考えだった。
もし他の企業がマネをするなら、それを喜びとする様な力強い企業だった。
ソニーの創立者、井深さんや盛田さんも同じだ。
真似されて目くじら立てるより、真似できない製品を開発する企業だった。
だから工場を建てて大量生産をしようとすると、モノマネの大量生産企業に負けてしまう。
シャープもソニーも創業者の「らしさ」に戻れれば良いが、
舵を切れる経営者が出てくるのだろうか。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:31Comments(0)日記