2011年05月11日

良い言葉

言葉には良い言葉と悪い言葉がある。
そして丁寧な言葉と荒い言葉がある。
私の生まれた清水は、元々漁師町なので言葉は荒い。
初めて聴いた人は、やくざの言葉と思ったりする。
しかし、その人格や人間性に問題がある訳ではない。
丁寧に話しても、慇懃(いんぎん)無礼な人間もいる。
ただ、良い言葉と悪い言葉は、人格形成には大切なものだ。
たとえば、「あの野郎いまにみていやがれ」と頭の中の言葉でいう(思う)のと、
「困った人だ、あれでは今に苦しむだろうなぁ」と頭の中の言葉でいう(思う)のとでは、
その人の人生の充実度や性格、そして人格形成に大きな違いが出る。
明治の時、日本人がヨーロッパに行って、大いに尊敬されたのは、
その未熟な語学力では無く、武士道として体系化された言葉を
子供の頃から素読として叩き込まれ、その言葉をつむぎながら、
考え方を欧米人に示したからで、その高潔な考え方に彼らは驚いたのだ。
英語を一生懸命勉強したからでは無い。
語るべき良い言葉を沢山持っていたからにほかならない。
だから、語るべき良い言葉を集めた国語を子供の頃の教育の大半にするべきだし。
スラグ交じりの英語がクールなどというだけの薄っぺらい文化に
染まらない為に必要だと思うのだが・・・  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:22Comments(0)日記