2011年09月08日

山の神の怒り

昨日、熊野について書いたのだが、山崩れが多く発生したことは、
必ずしも自然災害だけではないようだ。
山の持ち主が収益目的で、杉やヒノキの様な木だけを山に植えて、
しかも、しっかり手入れをせずおいておくので、これら針葉樹は根が浅く
保水力が無いので、大雨で土砂崩れが起きやすい。
これは前から言われてきた。
専門家が調べると、日本の山は、ほぼ100%人間の手が入った山だという。
昔の人は、古くからに言い伝えを守り、針葉樹と広葉樹のバランスを守り
植林して、山を維持してきたという。
何年か前、四国で大きな山崩れがあって、山の杉が全滅したことがあり、
持ち主が、ずいぶん嘆いていた。しかし、後にその地区は、かつて杉を植えてはいけないという
言い伝えがあった地区だという。
山は砂地で、保水力がなく崩れやすい、なので何百年という期間広葉樹は植えて居なかったし、
植えてはいけないという言い伝えもあったのだ。
戦後、国の指導で建築ラッシュの時、植えたらしいが、今は金にならないので、
ほってあった。こんな事をいつまで続けるのだろうか。
山は水源地として貴重は場所であると同時に、自然のサイクルの重要点だ。
林道と補助金、TPP反対、などと言っている暇はなかろう、山の神様が怒り初めている
農水省は、戦後の貧乏経済の発想から、そろそろ21世紀の日本のビジョンを考えて欲しい。
さもなければ人災は続くだろう。餌が無く、熊や鹿が人家のそばに降りてくるのも
同じ原因なのだ。彼らは山の神の使いである事に、いつ気がつくのだろう。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:37Comments(1)日記