2011年12月12日

寅さんの時代

最近見たニュースで、今若い女性に「男はつらいよ」のDVDが人気だという。
我々の年代なら解るが、何故若い女性に寅さんが人気なのだろうかと思っていると、
そのニュースの説明では、寅さんとそれを取り巻く人間関係がとても共感するのだという。
寅さん映画に出てくる人達は、自分の事以上に周りの人達の事を心配する。
寅さん自身も惚れた女性をなんとかするなどと言う事より、その人の幸せを本気で心配する。
それを取り巻く人達も皆んな相手の事ばかり考えている。
下町人情と言えばそれまでかもしれないが、大なり小なり昔の日本はそうだったのだ。
最近見た本で、「僕富論」(ぼくふろん)というのがある。
同志社大学浜矩子さんの本なのだが、僕富論から君富論へと言うのだが、
最近の日本人は欧米(特にアメリカ)の影響で自己主張を強くする人間が出来てきた。
競争社会の中では必要なのだが、日本人の持っている、思いやりや優しさという徳を
お人好しの馬鹿者としか扱わない人達も増えて来たのだろう。
だから、私の年代とすれば郷愁の様なものが、若い人からすれば、憧れなのかも知れない。
何年か前、(人を押しのけて)金儲けは悪い事ですか、と居直った御人がいたが、
(私は、悪い事だと即答したが、)また人世代新しい若い人達が出てきたのかもしれない。
彼らは健全なものを見ていると思う。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 10:12Comments(0)日記