2011年12月13日

坂の上の雲の時代

今年もNHKで「坂の上の雲」をやっている。
面白いので、つい見てしまう。この原作は司馬遼太郎で、司馬作品の中でも特に私が
気に入っている作品だ。
このNHKの映像としても作家の気の入れようが解るきがする。
役者の人達もいい味を出している。
歴史書を紐解くと、司馬遼太郎作品には、多分に事実と違う部分もあるが、
司馬ワールドの面白さに引き込まれてしまう。
いずれにせよ明治という時代は、新興国の日本が欧米列強相手に初めて東洋人として
挑んだ時代であり、後から見れば馬鹿馬鹿しく見える事を大真面目に頑張った時代だった。
その精神の純粋さが爽やかさを感じるのだろう。
まだこの時代には、部下のしでかした事の責任を黙って取った、
武士道の手本の様な西郷隆盛につながるリーダーの気質が残っていた。
ここまで部下を死なせたのだから、最後自分は自決しようというリーダーが普通にいた。
だから強い組織が生まれ、兵は本気で命をかけた。
現代をみると、マネージメントは出来るが、リーダーシップが無いリーダーが多い。
平気でリストラをして自分だけ退職金を貰う大企業の経営者や、
国民の血税を食いものにする役人からは想像出来な時代だ。
しかし、どんな組織もその浮沈はリーダー次第だと思い知る物語だ。  


Posted by 昔のシステムエンジニア at 09:41Comments(0)歴史